竹やぶで赤ちゃんを出産後に放置し、殺人の罪に問われている母親の裁判で「赤ちゃんポスト」を設置した産婦人科医が証言台に立ち、事件の背景を述べました。
殺人の罪に問われているのは、愛媛県新居浜市のA女被告(当時)です。
起訴状などによりますと、A女被告(当時)は2022年4月、新居浜市内の竹やぶの中で男の赤ちゃんを出産し、バスタオルで覆って水路に放置し殺害したということで、19日の初公判で起訴内容を認めています。
20日の裁判では、A女被告(当時)の精神鑑定を担当した医師が弁護側の証人として出廷し、被告は軽度知的障がいで、コミュニケーションが上手く取れない上、後先考えず行動するなどの特性が犯行に影響したと述べました。
一方、検察側から、赤ちゃんをバスタオルでくるんで放置したことなど計画性について問われると「目先のことを表面的にしか考えることができなかった」と述べました。
また「こうのとりのゆりかご」と呼ばれる赤ちゃんポストを設置した、熊本県の慈恵病院の理事長で産婦人科医の蓮田健医師も証言台に立ちました。
蓮田医師は、事件の背景には、幼少期からの家庭環境や知的障がいにより、周囲に相談できなかったことなどがあると指摘していました。
(熊本・慈恵病院 蓮田健理事長)
「彼女の状況を分かった上で判決を下してもらいたい。刑を軽くしてもらいたいという話ではなく、分かってもらいたいというところで、証言したというのがひとつ。もうひとつは、今後の再発防止」
裁判は21日に結審し、判決は27日に言い渡される予定です。
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