■ ネット販売できない服の廃棄も減らしたい

そうしたメーカーの商品も再流通させたいと始めた ”店舗経営” は苦労の連続でした。


吉岡 社長:
「一番(苦労したの)は、やっぱり集客ですよね。他の店舗をやられてる企業様と比較すると全然ノウハウが足りていないなって実感することがあるので、そのあたりはやっぱり自分たちの本業とちがった難しさみたいなものをやっぱりすごく感じます」

どうすれば店に足を運んでもらえるか──
スタッフとも検討を重ね、最近、力を入れているのが衣料品以外の『雑貨の販売』です。集客効果に加え、客単価の向上も狙っています。

スタッフとの会議:
「日焼け止めクリームっていうのが1,400点ほど仕入れた中で、1週間程度で売り切れた」
「雑貨系、例えばイヤホンとかは?」
「洋服と一緒に ”ついで買いの需要” はあると思う。一回出してみたいジャンルではありますね。家電とかを買う需要があるかどうか」

こうしたアイデアも功を奏し、フックマートの店舗数は県外も含む3店舗(時津店・大村店・熊本山鹿店)に増加。
去年は、廃棄されるはずだった 37万点もの衣料品を ”再流通” させました。

吉岡さんは手ごたえとともに、実店舗を持ったことが会社の新たな強みになったことを実感しています。

吉岡 社長:
「 『店舗だったら売っていいよ』 だったりとか。『長崎の店舗で6割は売って別の4割は別のところで売ってもいいよ”』ってことで、店舗を持っているというのはすごく強みにはなるかなと思っています。
求められるのであればフックマートという店舗名・屋号だけではなくて、それを飛び越えて、ハイブランドの商品を扱って店名を変えていくとかトライしていきたいなとは思っています」

トレンドの移り変わりが激しいアパレル業界。
売れ残ることが前提で、シーズンを過ぎれば捨てるのが当たり前といった業界の慣習にピンチヒッタージャパンは今後も挑み続けます。