“円安”の影響で、中古ブランド品が高く売れる。“物価高”が続く中、少しでもお金に変える人たちが続出。白熱する買い取り現場を『のぞき見』。家計を救う活用術とは。

まず訪れたのは、神奈川県川崎市にある『ブックオフ川崎港町店』。本やゲームはもちろん、家電や家具など、何でも買い取ってくれる大型店舗です。


開店早々にやってきた夫婦。カート3台に大量の物が。年季の入った扇風機や昔の人生ゲーム。中には一見、ガラクタのような物まで。



「眠っていた色んな物をごみで出すのももったいないと思って、まぁ家計の足しになるかなと」

最近、家で使っていない物を整理し、「少しでもお金になれば」と店を訪れました。

店員
「お値段つかなかった場合、お持ち帰りしますか?」

「いや、もう持ち帰りたくないので・・・」


半ば諦めムードですが、このあとまさかの査定が。成人した子どもが使っていた、野球のヘルメットやメジャーなど、捨てようとしていた物が・・・


店員
「400円となります」』

「あっ、400円になったんですか。ありがとうございます」

さらに、12年前、当時3990円で販売された「人生ゲーム(2010年発売)」。時代背景もすっかり変わり、もう遊ぶ事はないと、捨てるつもりだったのですが・・・



「ゲーム200円」

「ゲーム200円で売れた?人生ゲーム?」

「すごいよね」

「人生ゲーム使い古しで200円。でも嬉しいね」

家で眠っていた物が次々とお金に変わり、最終的には・・・



『7240円。大きい、大きい」

なんと全部で7240円。2人も大満足です。

さらに現場を『のぞき見』すると、思わぬ金額がつく物も。

20年以上も愛用し、使い込んだ古いゴルフクラブが・・・


店員
「2000円と2400円です」

全部で5750円に。

さらに5年前、7万円ほどで購入したというスキーブーツは・・・


店員
「こちらのお値段ですが・・・」
男性
「あっ、十分です」
店員
「ありがとうございます」
男性
「1万4000円になりました。5000円になればいいと思っていた」

予想外の高額査定にニンマリです。

実はいま、物価高などの影響で買い取り価格も上がっているリサイクル市場。物を売るには、まさに今が狙い目なんです。中でも、高級ブランドの中古品を扱う東京・銀座の『ブランドオフ銀座本店』では、高額査定が連発。その理由を探るべく『のぞきみ』開始。

この日訪れたのは女性2人組。買い取りを担当するのは、店長の長谷川さん。持ってきたのは、約50万円で売られていたルイ・ヴィトンのバッグです。


店長
「いいですね、パイソン。キレイですね」
女性客
「ほとんど使ってないですもん。使わないなら売っちゃおうと思って」

目立った傷もなくキレイな状態。果たして、いくらになるのか・・・

店長
「買い取りの方で15万円ですね」
女性客
「もうちょっと何とか・・・もうちょっと・・・」

バッグ1つで15万円。これでも十分なのですが、モノは試しにと金額アップをお願いしてみると・・・

女性客
「18万円になったら嬉しいな~」
「またバッグ持ってきます」
店長
「また持ってきてくれます?」
女性客
「もちろん」
店長
「そうですね・・・今後の付き合いも。分かりました、じゃあ18万円で」
女性客
「ありがとうございます」

なんと、3万円アップの18万円に。



この太っ腹査定、実はここにも円安の影響が。ブランド品は“円安”や“物価高”の影響で新品価格が上昇。それにつられ中古品も値上がりしているため、買い取り金額が高くなっているというのです。例えば、このシャネルのバッグ。こちらのお店では3年前、20万円ほどで買い取っていましたが、円安などの影響で今の買取り価格は30万円ほどに。


他にも、履かなくなったフェラガモの靴が1万1000円。これも使わなくなったフェンディや、ヴィトンのバッグなどは全部で19万5000円。さらにエルメスのバッグは5つで306万円と、『のぞきみ』している目の前で“プチ長者”になる人が続出していました。

続いて、訪れたのは50代の女性。愛用してきたルイ・ヴィトンの財布を売りにきたといいますが、その理由は・・・?

女性客
「6月10日に黄色の財布を買って、使うと金運が上がるというので」

この女性、大の占い好きで、新しい財布に替えると金運が上がると言われ、勢いで11万4000円の財布を購入。古い財布を売ってなんとか元を取り戻したいというのですが・・・


店長
「財布の方ですけど・・・買い取りで4万5000円です」
女性
「ダメだね・・・」
店長
「ダメですか?」

4万5000円。11万円にはほど遠い金額です。

店長
「僕も(高額査定) 出そうと思ったんですよ。すごくいい物で、ただ(ふちが)剥がれていたので・・・これが無ければ6万円ぐらいまでは」

女性
「見えないことに・・・」
店長
「見えないことは見えないですけどね」

そこで、いまは円安。ブランド品の売り時とみた女性。ブレスレットを追加で投入。

店長
「分かりました」
女性
「7万5000円?」
店長
「いやいや7万円です。7万円」
女性
「マジか・・・」
店長
「これからもお付き合いしていただきたいということで、7万円」
女性
「いいです。お願いします」
店長
「ありがとうございます」

なんと7万円で交渉成立です。


円安の中で注目される買い取りサービス。みなさんも、“不要品”が“お宝”に代わるかもしれません。