バスセンターが新しくなり、来年には大型商業施設の開業も控える盛岡市河南地区で、空き店舗や空き物件を活用し地域活性化につなげようという勉強会が20日行われました。

この勉強会は盛岡市が開いたもので、開催は去年に続いて2回目です。
バスセンターにも近い肴町商店街の若手経営者を中心に20人が参加し、3つのグループに分かれて空き物件の活用方法やイベントの開催などについて意見を交わしました。
盛岡市によりますと、肴町を含む河南地区は、盛岡駅前や大通りと歩行者の数は変わらないにもかかわらず、家賃の相場はおよそ半分。過去5年間に新規出店した飲食店は90店舗と増加傾向にあります。
一方で高齢者世帯が多く、空き店舗も少なくありません。
陸前高田市のショウガ生産者、菊地康智さんは、肴町の一部地域の旧町名「生姜町」にちなんで盛岡しょうが市というイベントを開催しています。
将来的にはこの地域にショウガに関連した商品の販売や情報発信ができる常設の場を設置したいと考えています。

(菊地さん)
「沿岸で採れたものを岩手の中心地の盛岡で販売したり発信することによって沿岸の生産地にも目を向けていただいて、双方に交流が生まれたらいいなという思いです」

一方、不動産オーナーでもある肴町商店街青年部の齊藤健吾会長は、空き物件活用の模索を続けています。

(齊藤さん)
「歩いていても人が多くなったという感はあるんです。(人通りが増えているということと不動産の流通がスムーズにいくという懸け橋に何が必要だと思いますか?)実際にそれが分からなくて来ているんです」

来年6月には大型商業施設「monaka(もなか)」が開業する注目のエリアで空き物件を活用し地域活性化につなげるにはどうすればよいのか。
市は来年度、今回の勉強会で出た意見を参考に空き店舗のリノベーションやイベント開催の社会実験を実施する予定です。