アメリカのサリバン大統領補佐官と中国外交トップの王毅政治局員が、2日間にわたって会談を行いました。米中首脳会談の実現をめぐり協議した可能性があります。

米中両政府の発表によりますと、サリバン氏と王毅氏は16日から17日にかけて、地中海のマルタで会談しました。

アメリカ側によりますと、会談はあわせて12時間におよび、米中間の様々な問題や地域情勢などについて「率直で建設的な話し合いが行われた」としています。

台湾をめぐっては、サリバン氏が台湾海峡での中国軍の最近の行動について懸念を示した一方、中国側によりますと、王毅氏は「台湾問題は両国関係の越えてはならない一線だ」と強調したということです。

また、アメリカ政府高官は止まったままの国防当局間の対話再開に向けて「中国側からわずかな兆候が示された」としていますが、動静が2週間以上途絶えている中国の李尚福国防相については、「話し合われなかった」としています。

米中関係をめぐっては、11月にアメリカで開かれるAPEC=アジア太平洋経済協力会議に合わせてバイデン大統領と習近平国家主席の会談が行われるのかが焦点となっていて、今回の会談では首脳会談の実現をめぐっても協議したものとみられます。