「子どもの意欲を伸ばす」ポイント…それは親の姿勢

デジタル教育者として子ども向けプログラミング講座や、保護者や教員向けのセミナーを多数行う、ソフトウェアエンジニアの松林弘治さんは、親が「プログラミング教育」を理解しようという姿勢をもつことが大切だと話します。

――子どものためとはいえ、自分がプログラミングをいまから学ぶなんて自信がないと思っている親は多いのではないかと思います…。

「親が子どもよりも、デジタル技術やプログラミングの教養的なことを知っている必要はないです。まず第一歩として、子どものやっていることに興味を持つということが子供にとって大きいと思います」

ーー興味ですか…。確かに、何かよくわかんないことやっているなー、でも下手に口出すのは自分の無知をさらけ出すようで恥ずかしいなって、近づきがたいです…。

「プログラミングと聞くと、自分にはよくわからない、と感じて敬遠してしまうことはよくあるとおもうんですよね。でもプログラミングをそんなに特別なものと捉えないで興味をもってほしいんです。

例えば美術の授業で絵を描きました。『見てこんなの描いたんだよ』と言ったら『すごいじゃん、よく描けてるね』と親は言いますよね。子どもにとってはそれと同じ感覚で『こんなプログラム作ったんだよ』と親に言っているんです。それに対し『パソコンのこと難しいからわからない』と言われたらやはり残念だと思うんです。

そうではなくて『こんなの作れるようになったんだね、どうやって作ったのか教えて』と興味を示してくれたら、きっと子どもも喜んで教えてくれます。『聞いて聞いて~』という感じでどんどん自分から喋って、能力を伸ばしていくはずなんです」

大人と違い、子どもたちはプログラミングを違和感なく受け入れ、楽しんでいくことができるものなのだといいます。せっかく夢中になったのに、親から理解されないと、子どもの学習意欲がそがれかねません。

さらに、親の無理解は、時に意欲をそぐどころか、制限してしまうことにも繋がりかねないといいます。どういうことでしょう。