宮城県大崎市の天然記念物の魚が、ある外来種…”赤いアイツ”の繁殖によって生存を脅かされています。生態系の回復には外来種の駆除が欠かせませんが、資源として有効活用するため、捕まえた「赤いアイツ」を料理してしまうというのですが…さてその味は?

厄介な「赤いアイツ」の正体は?

大崎市にあるため池はおよそ3万平メートルの広さがあり、豊かな生態系が育まれています。池には、絶滅危惧種に指定されている淡水魚の「シナイモツゴ」など、多くの魚や水生昆虫が生息しています。

絶滅危惧種 シナイモtゴ

しかし、ある生物の存在がそれらの生存を脅かしています。
ため池の厄介者の正体それは・・・、外来種のアメリカザリガニです。

1年で4万匹!アメリカザリガニ駆除大作戦

アメリカザリガニは、魚や水生昆虫の生息に必要不可欠な水草を食べるなど、生態系に大きな影響を及ぼしています。

先月28日、今シーズン初めてアメリカザリガニの駆除が行われました。参加したのは、シナイモツゴの保護活動をする「シナイモツゴ郷の会」のメンバーらです。去年はおよそ4万匹を駆除しました。

1週間前に設置された装置の中を見てみると・・・。この日とれた数は、なんと300匹以上。会では、活動開始当初は廃棄してきましたが、いまでは、膨大な量がとれるアメリカザリガニを資源として有効活用しています。

取材班は仙台市内の中華料理店を訪れました。

素揚げしたアメリカザリガニ+麻辣

この中華料理店では、とれたアメリカザリガニは「食材」として使用されます。実は海外では、高級食材として食べられているほど人気です。



この店で提供しているのは素揚げしたアメリカザリガニを麻辣(マーラー)などの香辛料で炒めた料理。見た目は、真っ赤に色づいたザリガニそのもの。
その味は・・・?