SNSのインプレッション(表示回数)やいいねの数を買うことができるという「農場」ビジネス。関係者を取材すると、「テスト」と書かれただけの投稿が、わずか6分で100万インプレッションに到達した。いわゆる「バズる」状態を人為的に作り出すことができるこのビジネスが、選挙で悪用されるとどんな懸念があるのだろうか?

6分でインプレッション100万回 SNSの闇…“スマホ農場”とは

「SNSの闇」として、「スマホ農場」という言葉を解説するYouTube動画がある。

【「農場」を解説するYouT​ube動画より】
「ユーザーからの反応、高評価とか再生数の数値のことだな。これが売られているのだが」
「わかったわ、その増やす方法が『農場』ってやつなのね」

「農場」とは何か。このチャンネルのプロフィールに記載されているサイトを見ると、Youtubeの再生回数や、Xのインプレッションなど、SNSのさまざまな数値を買うことができるという。

取材を依頼すると、「農場運営者」だという人物から返信があった。
セキュリティ上設備は見せられない、撮影NGなどの条件でインタビュー取材に応じるという。

約束の日にTBSに現れたのは、農場運営者の代理人だという男性。都内の難関大学に通う18歳の理系の学生だという。

村瀬健介キャスター
「実際に、取材を受けてくれている方が、『農場』といわれる組織の関係者であるのか、これから実験をしてみたいと思います。

こちらに今日新たに開設したXのアカウントがあります。ここに『テスト』と書いただけの投稿をします。この投稿のインプレッション(表示回数)を『農場』の組織で引き上げられるということなので、実際にそれをやってもらおうと思います」

男性は、インプレッションを増やす指令を「農場」に出すとして、こう告げた。

「農場」関係者(18)
「(インプレッション)50万やるつもりだけど、もし余裕があったらもうちょっと増やすかもしれません」

投稿から、約5分後。

村瀬キャスター
「49万回表示ってなってますね。数分前の『テスト』という投稿が、すでに49万回表示されています。これが『農場』の効果ですね」
「これすごい、あっという間にインプレッションが100万回に到達しました」

「テスト」と書かれただけのポストを、6分で100万人が見たことになった。さらに、「農場」関係者の男性が、「いいね数も増やしましょうか」と告げた。すると…

村瀬キャスター
「いいね数もリアルタイムで増えてきてる。40まであがりました。どんどん上がってますね」

その後、投稿からわずか30分で1000以上の「いいね」がついた。

村瀬キャスター
「ただ『テスト』と書いているだけの投稿が、ものすごくバズってることになっています。こんなのアリですかね、本当に」

男性は、「農場」をこう表現した。

「農場」関係者(18)
「SNSって、数字を持っている人が力を持つみたいなところがあって、それが可視化されて、さらに勝ちやすくなる循環がある。その構造において最適化したブースター、加速器を提供しているにすぎません」