コロナ患者急増で病床がピンチ「なんとかするしかない」

そんな一刻を争う命の危険と向き合い、「断らない救急」を掲げる救命救急センター。しかしこの夏、コロナ患者の病床増加の影響で、救急の患者を断るという事態に。
(小川健一朗医師)
「9病床しかないのに20人弱になってる。基本的に患者をとれませんよ、ということで×になっている。お盆のちょっと前から徐々に埋まって、ギリギリのところでやっていたが、もう今、全然だめ」
コロナが疑われる発熱患者が急増。救命救急センターで治療はできても、その後、療養するコロナ専用の病床に空きがなく、断るしかありません。さらに、搬送困難で救急隊から会社の飲み会後に意識レベルが低下した39歳男性の救急依頼がきました。
(小川健一朗医師)
「(Qここ最近、搬送困難は多い?)最近多い。みんな全体的にどこの病院もしんどくなっている。7月真ん中ぐらいから搬送困難が増えてきて」
単なる泥酔者なのですが、7つの病院に断られ掖済会病院に依頼が。現在多くの病院が満床に近い状態で、受け入れが難しいのです。掖済会病院も病床に余裕はありません。しかし、受け入れ先が見つからず救急隊が足止めされて急患のところに遅れる事態が発生する可能性もあるとして、できる限り患者を受け入れた方がいいと、小川医師は言います。
新型コロナの5類移行からおよそ4か月。今も発熱患者が相次いで運ばれてきます。
(小川健一朗医師)
「もしコロナだったら他の病院に(転院)あたらないといけないです。コロナじゃないことを祈るな…“なんとかするしかない”ですけどね」
命にかかわるほどのコロナ重症者は少ないものの、ベッドが埋まりつつある現状。医療現場は、厳しさを増しています。
CBCテレビ「チャント!」9月5日放送より