日本はクリケットでも世界が獲れる!?

ディレクター:木村さんはバッターなんですか?

木村選手:バッツマンです。ただ、今はボーリング(投手)もやってます。

ディレクター:二刀流?

木村選手:はい、ただ二刀流はクリケットでは当たり前なんですよ。普通なので。11人の中で投げる人、どっちもできる人、打つ人って決まってて。でも大体みんなやるし、上のレベルになればなるほどはもちろん専門職が強くなってくるけど、でもやっぱりどっちもやるから当たり前なのよ。だから大谷翔平は当たり前です(笑)

杉谷さん:(笑)クリケットの生涯平均寿命といいますか野球よりすごく長いイメージがあるんですけど・・・

木村選手:でも、トップはプロ野球と一緒だと思う。やっぱり30代いくかいかないかぐらいまでが代表とかで活躍してる人。野球でいうと山本昌さんとか、ああいうレジェンドクラスの方も中にはたまにいるけど、やっぱり代表を引退された方でもプロとしては、各国のいろんなところで30代後半でも40代でもやられてる。

杉谷さん:今回アジア大会にクリケット日本代表初参加、初出場ということで、参加するにあたっての思いは?

木村選手:やっぱり国を背負って、アジア大会というものにクリケットで出られるっていうのはすごく光栄。野球からクリケットに転向してそこで代表になって、アジア大会に出れるっていうのはすごい幸せなことだと思ってる。

杉谷さん:アスリートとして日の丸を背負うってことはやっぱり夢でしたし、今キラキラしてる木村さんを見てるとちょっと羨ましいですもんね。

木村選手:アスリートとしてもありがたいなと思ってる。

杉谷さん:日本代表の戦い方、ストロングポイントってどんなとこにあるんですか?

木村選手:守備がやっぱり上手だよね。野球の国だから、獲ることや走ったりが結構上手。点数の取り方だけど、海外のインドとかスリランカとかそういう強豪チームにはまだまだ足元には及ばない。野球でいうアメリカとか日本みたいなもんね。ただやっぱり試合はやってみなわからんし、最後までファイティングスピリッツというか諦めない姿勢は、日本として前面に出していって、点数を取って一つでも勝ちたいなと思ってる。

杉谷さん:クリケットにおいて木村さんの中で何が一番重要ですか?

木村選手:もちろん全部やけど、やっぱりコンセントレーション。集中力。しんどかったりもするし、「これでいいや」になりがちだったりとか。一球一球ちゃんと自分を整えて、そこのボールに対して向かう。良くても悪くても「はい、次」ってちゃんと思えるか。引きずらず、うまくリセットしてちゃんとフォーカスしてやるっていうのは、結構大事だなと思っている。ちょっと野球とは違うと思う。

杉谷さん:日本で言うとライバルというかどこを倒せば何か上位に食い込めるのかとかありますか?

木村選手:相手チームというよりもやっぱりアジアの中で日本はもちろん注目されてる国ではあるから、そういう目で見られてると思うね。よく「自分たちの野球をします」みたいな感じでいうのと同じで、自分たちのクリケットでまずやれること、相手によって変えちゃ駄目かなと。だからそこまでの選手のメンタリティというか、マインドもちゃんとみんなで整えながらやっていかなあかんなと思っている。それで結果は二の次かなって、もちろん勝ちたいよ。

杉谷さん:どういう魅力を伝えたいですか?

(左)木村昇吾選手(右)杉谷拳士さん

木村選手:クリケットを見てもらって、めっちゃ面白いやん、すげえやんって、やっぱりいろんな人に知ってもらいたい。野球で例えばプロに行けなかった、大学でもやれなかったとか、怪我したっていう人に「いやいやいや、クリケットあるよ!やってみいへん?」ってお伝えしたいし、おすすめしたいね。

ディレクター:木村さんの野球の時のプレースタイルっていうのは、クリケットに生かされてますか?

木村選手:めちゃめちゃ生きてます。ただそれだけでは駄目なんですよね。野球の打ち方っていうのも。そこしか打てないから「はい、ベースボールはね」ってすぐばれる。

ディレクター:杉谷さんもどこでも守れてっていうイメージがあるんですけど、杉谷さんも(クリケット)いけます?

木村選手:絶対行けます。僕はプロ野球選手になるぐらいの人たちが、クリケットに全員転向すれば世界取れると思ってます。間違いないです。だってWBCで世界とれましたよね?もちろん野球の国だけれども、他のスポーツっていうのでいろんなスポーツが日本で盛り上がっていけばいいなと思ってます。

【男子日本代表選手】
加藤 和真(16、Brisbane State High School2年)
木村 昇吾(43、株式会社ライジング・ウィロー)
久保田 耕平(25、株式会社みずほ銀行)
サーゲート 有守里(20、アールプランニング株式会社)
白井 アレッキサンダー(36、サンモール・インターナショナル・スクール)
鈴木 デックラン(20、DEAKIN UNIVERSITY3年)
高橋 イブラーヒーム(24、ex3gen.Inc)
谷山 誠(27、パレネット株式会社)
ドレイク ライアン(20、The University of New South Wales3年)
フレミング ケンデル(27、Vincents)
味庵 ムニーブ(23、Robert Walters Japan KK)
宮内 渉(24、北関東綜合警備保障株式会社)
レイク ロックラン(20、Kai Japanese Restaurant)
櫻野 玲央(24、一般社団法人日本クリケット協会)
髙田 剛史(28、インフォテックサービス株式会社)

【アジア大会公式】
X(旧Twitter)
TikTok