南米チリでピノチェト将軍が実権を握った軍事クーデターから50年になるのを前に、民主主義の尊重などを訴えるデモ行進が行われ、これを妨害しようとするグループと警察との間で衝突が起きました。

1973年のピノチェト将軍らによる軍事クーデターから11日で50年。チリの首都サンティアゴでは10日、ピノチェト独裁政権時代の犠牲者を追悼し、真実の解明と正義、民主主義の尊重などを訴えるデモ行進が行われ、遺族らとともにボリッチ大統領も参加しました。

大統領府や墓地の周辺では、デモの妨害を図るグループが警備を担う警察に対して石や火炎瓶を投げ、警察が放水車や催涙弾で応戦しました。

AFP通信によりますと、ピノチェト独裁政権下では、死者や行方不明者が3200人を超え、およそ3万8000人が拷問を受けたといわれています。