“1人で抱え込まず家族に頼ることの大事さ” 木田さんの娘や孫も介護の手伝いに

 週に3度の在宅介護を続ける木田博隆さん。しかし、千代子さんとずっと2人っきりという訳ではありません。土曜日になると娘の伊久美さん(54)や、孫の智佳恵シェリルさん(21)と和紗クリスティンさん(24)が交代で介護の手伝いに来ているのです。
15.jpg
 (娘・伊久美さん)「おはよ~!起きた?」
 (孫・和紗クリスティンさん)「おばあちゃん、歯を磨くよ」
@@.jpg
 口をゆすげない千代子さんのために歯を1本ずつシートで拭い、おむつ交換や食事の補助も行います。家族総動員で介護するようになったのは、去年、博隆さんが「介護を手伝ってほしい」と打ち明けたからです。

 (娘・伊久美さん)「『自分だけでは無理かな』と、やっとちらっと言ってくれた。父1人の責任にしていた介護に目を向けないといけないなという覚悟ができました」
 (孫・智佳恵シェリルさん)「私はここに来たら大好きなおばちゃんに会えるから来ているみたいな感じです」

 「中北の家」の存在は博隆さんに「1人で抱え込まず家族に頼ることの大事さ」を教えてくれました。

 (木田博隆さん)「誰にも頼らずにやっていたら、私自身はなんぼのんき者ですけど、それでも多少、体は崩していると思います。だから、そういうことに関してはよかったなあと思うけどね」

 介護人口が増えるなか、必要性が増す「介護する側への支援」。介護者たちが相談しやすい環境づくりが求められています。

 (2023年9月8日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『特集』より)