■毎月100万円“文通費”見直しは先送り「10度にわたって議論も結論を得られず」

井上キャスター:
あと今回この国会の中で議論になったのが、文通費(文書通信交通滞在費)についてです。

自民党 高木毅 国対委員長
「10度にわたって議論をしたが結論を得ることはできなかった」

使いみちの具体的な範囲公開のあり方について、今の国会では結論を出すことを断念したということです。

日本維新の会 馬場伸幸 共同代表
「自民党をはじめ他の政党にやる気がないからだ」

やる気があればすぐできるという話をしています。文通費は、給与やボーナスとは別に国会議員に毎月100万円支給されます。非課税で領収書などの提出は不要です。2022年4月に法改正され、名称を「調査研究広報滞在費」に変更、日割り支給を可能にするという濁した形になりました。

ホランキャスター:
文通費と呼ばれていたものですけれども、必要なんだという声があるのはわかるのですが、必要なのであれば正当に使っているということですので、なおさら公開しても問題ないのではと思うのですが、公開というところに皆さんが踏み切るのに渋る理由というのは何なんでしょうか?

後藤政治部長:
使い道について全てオープンにする透明性を図るということに対しての本音ベースでの抵抗があるというのが、かなり多くの議員にそういう抵抗があるんだということを図らずも示したものだと思います。まもなく参院選挙を控えていますから、自民党にとってもやりづらい、本当はやりたくないのだけれども、やらなければいけないってのは、選挙の前だと合意するあるいは実施することはあるのですけれども、このタイミングでできなかったということは、選挙後にスムーズにいくとはなかなか考えづらいなと思います。

ホランキャスター:
本音ベースでというその本音というのはつまりどういうことなんでしょうか?

後藤政治部長:
要するに政治活動に使うもので、果たしてこれが妥当なのかどうかということを公にされることでやりづらいと思っている人たちが少なからずいるのではないか、そういうことだと思います。

井上キャスター:
そういうのをしっかりしている議員にとっては、逆に公開してもらった方がありがたい気もしますが・・・。

後藤政治部長:
そこら辺は個人差というのがありますけれども、党と党という単位で考えるとなかなかそういった思い切った舵が切れないという今の政党が抱える課題があるのではないかなと思います。