岩手大学などの研究チームが去年、ネコがマタタビを好むのはマタタビに含まれる成分が蚊を遠ざけるため、という研究成果を発表しました。そのチームがネコとマタタビに関する新たな謎を解明し、13日、研究成果を発表しました。
「猫にマタタビ」ということわざがあるように、ネコはマタタビを見ると舐めたり、噛んだり、身体をこすりつけたり、転がったりすることがよく知られています。
これは蚊を遠ざける効果があるマタタビの成分をネコが身体につけるのを目的にしていると、岩手大学と名古屋大学などの研究チームが昨年発表しました。
一方でマタタビに身体をこすりつけるのは蚊を遠ざけるためと分かっても、なぜマタタビを舐めたり噛んだりするのかは謎として残っていました。
13日、岩手大学で研究の中心となった農学部の宮崎雅雄教授、博士課程1年の上野山怜子さんが新たな研究成果の発表を行いました。
(上野山怜子さん)
「無傷の葉と傷ついた葉っぱをそれぞれガラス瓶に入れまして、におい成分の化学組成や量を分析する特別な装置で分析しました」
研究よりますとマタタビの葉にはネペタラクトールとマタタビラクトンという有効成分が含まれています。このうち無傷のマタタビの葉から放出される有効成分は9割以上がネペタラクトールでマタタビラクトンの占める割合はごく僅かです。ところが、ネコが舐めたり噛んだりして傷ついたマタタビでは放出される成分の量が増えるとともにマタタビラクトンの比率が高まり、その割合はおよそ半々になるというのです。しかも。
(上野山さん)
「蚊に対しても同様に損傷マタタビに含まれる有効成分は少量でもより効果的に忌避効果が発揮されることが分かりました」
つまり、肉食のネコが食べもしないのにマタタビの葉を舐めたり噛んだりするのはマタタビから発せられる成分の比率を変えることで蚊を遠ざける効果を高めるためと考えられるのです。
(宮崎雅雄教授)
「やはり生物現象はむやみに備わっているわけではなくて、必ずそこには意味があるんだなと改めて勉強することができた」
今回の研究成果はアメリカの科学雑誌「iScience」に15日掲載されました。
研究チームは今後、イヌも蚊に刺されるのになぜネコ科の動物だけが反応するのか、またネコの中にもマタタビに反応しない個体がいることの不思議を解明するため、研究を続けることにしています。
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