G20=主要20か国の首脳会議がさきほど開幕し、議長国インドのモディ首相は、「戦争によって失われた信頼を取り戻すことができる」と述べ、各国に結束を呼びかけました。

G20首脳会議は、日本時間の午後2時すぎにインドの首都ニューデリーで開幕し、モディ首相がG7や中国、ロシア、グローバルサウスと呼ばれる新興国・途上国の首脳らを出迎えました。

会議の冒頭、モディ首相は、ウクライナ情勢を念頭に「新型コロナに打ち克つことができたように、我々は戦争によって失われた信頼を取り戻すことができる」と述べ、各国に結束を呼びかけました。

また、アフリカの55の国と地域が加盟する「アフリカ連合」の常任メンバー入りが正式に承認されたと明らかにしました。

会議の最大の焦点は、米中対立やロシアのウクライナ侵攻をめぐって分断が深まるなか、首脳宣言を出せるかどうかです。

今年のG20に関連する一連の閣僚会議では、中国やロシアによる反発などで共同声明が一度もまとまっておらず、首脳宣言の採択も困難だろうとの見方が広がっています。

ロシアとも一定の関係を保つインド政府は、「首脳宣言の準備はほぼ完了している」と自信をのぞかせていますが、宣言がまとまらなければ、G20の歴史で初めての事態となるだけに、議論の行方が注目されます。

あすまでの2日間、会議ではウクライナ情勢などで途上国が直面する食料危機の問題や気候変動への対策、低迷する世界経済への課題について意見が交わされます。