東京・明治神宮外苑の再開発をめぐって、ユネスコの諮問機関が事業者や東京都に計画の撤回を求めたことに対し、東京都の小池知事は「適切に手続きを進めている」と述べました。

この再開発は、神宮球場などの建て替えと高層ビルの建設、およそ1900本ある樹木のうち743本を伐採し、新たに800本以上の植樹が計画されているものです。

東京都が都市計画を承認し、着工を認可、三井不動産や明治神宮などの事業者による解体工事が始まっています。

この計画に対し、きのう、ユネスコの諮問機関イコモスが緊急要請を出し、事業者に再開発事業の撤回を要求。東京都に対し▽都市計画決定の見直しと、▽環境への影響を評価する「環境アセスメント」の再審を求めました。

このイコモスの要請に対し、きょう、東京都の小池知事は会見で、「適切に手続きを進めている」と述べました。

東京都 小池百合子知事
「(環境)アセスについては条例答申に従って適切に手続きを進めているところでございます。都民の理解と共感を得ることは極めて重要であると、その旨、神宮の事業者に対しましては伝えてきております。正確な情報を事業者が責任を持って行って頂きたいと、このように申し上げております」

事業者の三井不動産は「当社に書面も届いておらず、内容を確認中」としています。