新潟県村上市出身で、東京パラリンピック男子マラソンの銅メダリスト・永田務選手(39歳・BESS所属)。現在、マラソンの世界記録を目指しながら、5年後のロサンゼルス大会を見据えて『トライアスロン』の練習を重ねています。
実は自身の種目である『腕に障がいがあるクラス=マラソンT46』が来年のパリパラリンピックから除外されることを受け、トライアスロンへ転向することに。葛藤を抱えながら、2つの競技と向き合う永田選手の挑戦を追いました。
ある日の朝6時…
永田務選手は海辺でウエットスーツに身を包んでいました。

「泳ぐのだけは憂鬱というか…自分では練習すると思っているのに、来る途中でえずいたりとか、何か体は拒否しているのかな…」
こう話す永田選手は、来年のパリパラリンピックから自身の種目である『腕に障がいがあるクラス=マラソンT46』が除外されることを受けて、トライアスロンに転向を決めました。
本格的にトライアスロンの練習に取り組んだのは、今年の3月末。プールでも練習しますが、この日は波のある海で、トライアスロンの練習仲間と2キロほどを泳ぎました。

―泳ぎ終えて、どうですか?
「早く帰りたいです(笑)。前へ行きたくても、自分の技術が全然なさすぎて進まなくて…走りだったら、がむしゃらに行けば進むところを、スイムだったら、がむしゃらに泳いでも全然進まないので、そういったところが歯がゆくて…」