旅行控え、酒の輸出ストップ…影響広がる

一方、中国人観光客の回復に期待を寄せていた旅行会社にも影響が出始めています。大分市にある旅行会社「中和国際」では、中国向けに観光情報を発信していて、コロナ禍前は団体客の受け入れも実施していました。

中和国際 先山武志さん:
「団体旅行が8月中旬に解禁になってこれから旅行が増えるんじゃないかなとは思いましたが、また以前に戻った感じに見える」

禁輸措置の発表以降、中国国内で日本への“旅行控え”が起きているとみられ、現段階では団体客に回復の兆しはなく、合わせて手がけている酒の輸出にもストップがかかっているといいます。

中和国際 先山武志さん:
「日本の酒がなかなか集まらないとバイヤーから聞いているのでやっぱり影響はあると思う」

佐藤知事は影響の広がりを懸念した上で、新たな販路開拓を支援する考えを示しました。

佐藤知事:
「食品全般にわたっていろんな検査が行われていると聞いているのでそういう意味では非常に影響が出てくることを懸念している。中国に売っていた物が他のところに売れるような販路を開拓するための費用の支援をしていく」

処理水放出に伴う中国の対応がいつまで続くのか。先行きが見えない中で輸出の構造を含めた経済面での対中戦略の見直しが喫緊の課題といえます。