天候などの影響で遅れたものの、石川県内の底引き網漁がいよいよ解禁です。4日朝初競りが行われ、金沢市の近江町市場には水揚げされたばかりの日本海の秋の味覚が登場しました。
3日午後、加賀市の橋立漁港では例年より2日遅れて出港した底引網漁船10隻が次々と帰港し港は久しぶりに活気に満ち溢れました。そして…。
「底引き解禁しました~!地物のお魚、みてって!」(威勢のいい声かけ)
MRO 牛田和希アナウンサー
「朝9時の近江町市場です。アマエビやハタハタなど底引き網漁が解禁したことで市場は非常に賑わっています」
金沢市民の台所・近江町市場には、解禁された底引き網漁で水揚げされた初物が店頭に並びました。金沢市中央卸売市場によりますと今月1日に底引き網漁が解禁となったものの、台風11号の影響による時化のため水揚げは3日に延期されました。
「魚の種類が増えるのでカレイとか。底引きが始まって、初めて秋」「(メギスが)新鮮だからきょうは塩ゆでにして食べる、今から生姜も買って。きょう一番のお買い得なのを買って帰ります」(買い物客)
心配されたのは、猛暑による海面温度の上昇。魚がより沖のほうに移るなど生息場所が変わってしまい、漁獲量に影響すると一部の漁師から懸念の声も聞かれます。このような中、金沢市中央卸売市場では解禁初日の入荷量は22トンで、しけで漁に出られない船が多かった去年からは17トン余り増加、おととしと比べても1トン増えました。
大口水産 荒木優専務
「この気温と状況をみればまずまず揚がった方。底引き解禁やー、と声を挙げて我々が盛り上げていくしかない」
待ちわびた底引き網漁の解禁。彩り豊かな魚が並ぶ売り場を前に、買い物客は真剣な表情で品定めしていました。