東京電力・福島第一原発の処理水放出で中国が日本の水産物の輸入を停止している問題で、青森県内でもホタテが輸出できずに業者が在庫を抱えています。宮下宗一郎知事は政府に毅然とした対応を求めるとともに「販路の拡大が必要」として対策を検討する考えです。
宮下宗一郎知事
「輸出に関していえば、販路の多様化というか拡大も視野に入れて中長期的な対応も私たちに求められていると思います」
1日の定例記者会見で宮下知事は中国による日本産水産物の輸入停止で影響を受けている事業者や生産者を把握し、国に窮状を訴えるとともに販路拡大など対策を検討する考えを示しました。処理水の放出を巡っては、中国からとみられる迷惑電話が全国で相次ぎ、県内でも警察への相談が8月31日正午までに9件ありました。
宮下宗一郎知事
「処理水についての外国政府の根拠のない対応について、具体的にすでに本県も影響を受けている。あるいはいたずら電話が来るという話がある。こうしたことについて、政府は毅然とした対応をとっていただきたい」
一連の動きを踏まえて、宮下知事は31日、県内のホタテ加工業者の人たちと意見交換を行いました。この中で加工業者からは新たな販路を開拓するためには県の協力が不可欠だという意見が相次ぎました。
宮下宗一郎知事
「きょうの結論として例えばどこか別の国に売りに行こうという話になればいい?」
漁業者
「そういうことなんです」
「そういう方向に絶対持っていった方がいいと思う。間違いなく」
マルイチ横浜 横濱充俊社長
「(知事の)レスポンスが早い。『すぐやります』と言っていただけたので我々にとっても安心ですし、知事の方でも『販路拡大してこのような取り組みをやっていきます』とお言葉もいただいたので安心している」
影響はさらに広がっています。青森市の水産物卸売会社では中国に輸出する予定だったホタテやナマコが出荷できずに行き場を失ない、関連会社が管理する3000トンの水産物を収容できる倉庫が9割以上埋まっている状態です。
青森魚類 若井由治社長
「冷蔵庫にほとんど余裕がないとき、これから秋サケが次々とれた場合。『どこに入れるんですか』という問題が必ず起こる。いつどうなるか全然先が見えないというのは本当に困る」
岸田総理は31日、ホタテなどの水産物を中心に中国以外の海外市場への販売、流通を支援すると発表し、来週初めまでに政策をとりまとめるよう西村経済産業大臣らに指示しました。














