1923年9月1日の関東大震災からきょうで100年です。美人画で知られる岡山出身の画家・竹久夢二が関東大震災を描いた企画展が、岡山市中区で開かれています。

夢二郷土美術館で開かれている特別展示「夢二と関東大震災」です。

夢二の美人画のタッチとは異なる筆づかいで表現されているのは、今から100年前、夢二の目に映った東京の荒涼とした様子です。

震災後、荒れ果てた公園で、人々が家も希望も失い、途方に暮れている様子が伝わってきます。

また、当時の新聞に掲載された、子どもが自警団の真似をして友達をいじめる様子は、震災後の混乱の中での差別や困窮などが垣間見えます。

(夢二郷土美術館 学芸員 井土真菜 さん)「社会問題に対する目線を感じられるような作品を、展示では見ていただけると思う。夢二の画家やデザイナーとしての一面が好きで見ていただいている方にも知っていただきたい」

震災に対する夢二のまなざしを感じることができる企画展は、12月3日まで開かれています。