佐賀県鳥栖市の住宅で今年3月、両親を殺害したとして殺人の罪に問われている元大学生の長男(19)の裁判員裁判が1日、佐賀地裁で始まりました。長男は「(父親については)間違いありません。母親は殺意をもっていたというのは違います」などと述べ、起訴内容を一部否認し、弁護側は少年院送致などの保護処分を求めました。

◆長男、母親への殺意を否認

起訴状などによりますと、長男は今年3月、鳥栖市の実家で父親(50代)と母親(40代)をナイフで刺して殺害したとされています。佐賀地裁で1日始まった裁判員裁判の罪状認否で、長男は「(父親については)間違いありません。母親は殺意をもっていたというのは違います。」などと述べ、起訴内容の一部を否認しました。弁護側は、懲役刑などの刑事罰ではなく、少年院送致などの保護処分が相当と訴えました。

◆検察側は「中学生のころから父親に殺意抱いていた」

一方、検察側は「被告人を止めようと前に立った邪魔な母を排除しようと殺意を持って刺した」「小学生のころから父親に厳しく叱られ中学生のころから殺意を抱いていた」と主張しました。今後、被告人質問や証人尋問が行われ、7日に結審したあと、15日に判決が言い渡される予定です。