熱中症対策として、特に子どもに「マスク外して」との呼びかけが行われていますが、教育の現場からは戸惑いの声も上がっています。

鳥取県米子市内の小学校。朝、集団登校する児童たちを見てみると、ほとんどの児童がマスクを着用しています。

マスクの着用については、全国各地の学校で熱中症による搬送が相次いでいることを受け、文科省は10日、全国の教育委員会などに対し、登下校や体育の授業、運動活動中には、マスクを外すように指導することなどを改めて呼びかけました。

この小学校では、保護者向けの「おたより」を出すなどして、登下校の時、おしゃべりをしないようにしてマスクを外して良いということ、体育の時間はマスクを外すということなどを呼びかけていると言います。
しかし…

小学校の校長
「特に登校に関しては、マスクを着けたままという児童が多いと思います」

マスクの着用が当たり前となり、マスクを外すことに抵抗感のある児童も少なくないと言います。

小学校の校長
「自分の顔を見られていないという状況がずっと続いているので、マスクをしていることの方が安心という子が、結構いるような気がします」

コロナ禍での生活が2年以上続く中、素顔を見せることに抵抗がある人も多く、マスクを外すのは下着を脱ぐように恥ずかしいとして、マスクを「顔パンツ」と表現する言葉も登場しています。

街で聞いてみると…

小学6年の女児
「学校で外しましょうって言われることはあるけど、みんな外していないから、自分からは外したくない気持ちがあります。やっぱりずっとマスクをしているから、顔を見られるのが恥ずかしいです」

男性会社員(40代)
「マスクがずっと習慣化されているので、どうしても、外して良いよって言われても、僕は多分ずっと着けていると思います」

マスク着用に関する考え方が見直される一方、戸惑いを感じている人も少なくないようです。