富山県を中心に最大25店舗の美容室を経営する富山市の「ロルドコミュニケーションズ」が、29日までに東京地裁から破産手続きの開始決定を受けました。負債総額は13億5000万円にのぼるとみられています。

帝国データバンク富山支店によりますと「ロルドコミュニケーションズ」は2014年10月創業、2017年1月に法人化し、富山以外では石川、福井、新潟、愛知、埼玉、そして福岡に店舗を開くなどピーク時は約25店舗を展開していました。

美容師の終身雇用を掲げ、福利厚生の充実に努めるなどして約140人の従業員を雇用、2022年7月期の年収入高は約6億5000万円を確保していました。

こうした新規出店と経営の多角化により業容の拡大を図っていましたが、新型コロナの影響で来店数が減少したほか人件費などの固定費が重荷となり、大幅な赤字決算が常態化していました。

また、金融債務は年収入高を大きく上回り、財務面は脆弱になっていたほか、金融機関の返済条件の変更を受けるなどの立て直しを図ったものの、先行きの見通しが立たなくなり、今回の措置となりました。

負債総額は約13億5000万円で、一部の店舗は従業員が独立して営業を継続していくと見られています。