熊本県山都町(やまとちょう)にある矢部(やべ)高校には全国で唯一の二輪車競技部があります。
一体、二輪車競技部とは、どんな活動をしているのか?またそこに所属するバイクが大好きな生徒を取材しました。
二輪車競技部 堂上千颯さん(3年)「ここがバイクを入れている倉庫です」

Q.バイク専用ですか?
堂上さん「はい専用です(カーテンを開けて)愛車です」

堂上千颯(どうのうえ ちはや)さん。矢部高校の3年生です。
愛車をいたわり簡単な整備は自分で行うといいます。

堂上さん「自動車整備士が将来の夢です。高校を卒業して自動車専門学校に通って、そこで整備士の資格をとって、そこから企業に就職しようと思っています」

バイクへの愛があふれる堂上さんが学校で所属する部活動は…
全国の高校で唯一といわれる二輪車競技部です。

二輪車競技とは、法律に則った走行、バランス、スピードの3種目で競うもの。

矢部高校では、生徒の安全運転の意識を高め技術の向上を目指そうと、1996年に二輪車競技部が創部されました。今ではこの部活を目的に進学する生徒もいます。

大分から進学 五所愛華(ごしょ まなか)さん(1年)「(部活に入るために)大分から来ました。二輪車競技部に入って大会とか出たいなと思った」

部を引っ張るのがそう、堂上さんです。
堂上さん「(自分の)思い描いたようにバイクを乗れることができるようになると楽しいです」

さらに二輪車競技部は学校でも重要な役割を担っています。
それが…生徒にむけた、原付バイクの講習会。
矢部高校は山間部にあり約4割の生徒が原付バイクで登校していて、安全運転の講習会は欠かせません。
その大切な講習を学校は二輪車競技部に一任しています。

講習を受けた生徒「同年代の人から教えてもらったほうが気兼ねなく質問したりできるのでとても良いと思う」

堂上さん「自分たちは事故をしないためにバイクに乗る練習をしているので、自分たちが学んだ知識を他の生徒に教えることができるのでやりがいをもって教えています」

安全運転を目的とした二輪車競技部ですが、その腕前を競う大会にも出場しています。
それが毎年10月に開催される二輪車安全運転大会です。
堂上さんは去年、社会人も参加するこの大会の一般の部で優勝。

今年も連覇を果たすため練習を続けています。
堂上さん「少しでも出来る限り練習に参加して技術を落とさないようにしています。今年も優勝目指して頑張ります」
