岡山県内最大のキュウリの産地、久米南町で新しいキュウリのレシピが考案されました。学生の発案で始まった今回の企画。曲がったり傷がついたりして出荷できない野菜を減らそうという取り組みです。

キュウリが入ったカクテル、久米南トニックに、キュウリの冷製スープ、ハチミツやレモンで味を整えたパスタソースなど。すべて久米南町産のキュウリをふんだんに使ったメニューです。

使わているのは曲がったり、傷ついたりした出荷できない規格外のもの。地域の課題解決を学ぶ中国学園大学の学生が規格外のキュウリをおいしく消費したいとANAクラウンプラザホテル岡山にレシピの開発を依頼。先週、試食会が開かれました。

(中国学園大学3年 小林未来さん)
「めちゃくちゃおいしかったです。曲がっていたり傷ついていたりしていても味は全部おいしい」

(キュウリ農家 志部健一さん)
「命が蘇った感じ。ジュースとかスープとかに変わっていいですね」

県内最大規模のキュウリの生産量を誇る久米南町。試食会に参加していたキュウリ農家の志部さんの畑では研究の一環として学生らが収穫を手伝ってきました。

(中国学園大学の学生)「曲がっている」

(キュウリ農家 志部健一さん)「流通に乗らないから、食べるか、誰かにあげるか、捨てるか…」

台風の影響もあり今年、志部さんの畑では全体のおよそ4割に及ぶキュウリが規格外だったといいます。

(中国学園大学3年小林未来さん)
「流通されていないキュウリが多いことを知って廃棄されるようなものを活用して何かできないかなと」

学生の声がきっかけで、完成した今回のメニュー。一部はホテルの朝食ですでに提供が始まっていて学生らはメニューをさらに久米南町のレストランや道の駅などでも提供してもらえるよう交渉を行っていくといいます。

(中国学園大学3年 小林未来さん)
「私たちは今まで食べるだけだったのですが、農家さんの思いや時間も含めて発信をすることで、背景まで知ってもらえるようにしたい」

学生とホテルの連携から生まれた新たなメニュー。出荷できなかったものをおいしく活用し、久米南キュウリをPRします。