中野市で住民2人と警察官2人の合わせて4人が殺害された事件は、25日で発生から3か月となりました。
凶行はなぜ起きたのか…改めて事件を振り返ります。


事件は、5月25日の夕方、農地が広がる中野市江部(えべ)で起きました。

散歩をしていた近くに住む竹内靖子(たけうち・やすこ)さんと村上幸枝(むらかみ・ゆきえ)さんが、男にナイフで襲われ死亡。

通報を受けて駆け付けた中野警察署の池内卓夫(いけうち・たくお)さんと玉井良樹(たまい・よしき)さんがナイフと猟銃で殺害されました。


4人を殺害した疑いで逮捕されたのは中野江部の農業・青木政憲(あおき・まさのり)容疑者です。

警察によりますと、青木容疑者は最初に、自宅近くの路上で散歩をしていた2人の女性のうち、竹内さんを襲います。

その後、逃げる村上さんを100メートルほど追いかけ、ナイフで刺したといいます。

2人を刺した後、自宅に戻った青木容疑者は、台車で竹内さんを自宅の敷地に運び、猟銃を手に再び村上さんの元へ。

パトカーで現場に駆け付けた池内さんと玉井さんに向けて2度発砲し、その後およそ12時間にわたって自宅に立てこもりました。

犯行に使われた凶器は、大型のナイフと猟銃。


捜査関係者によりますとナイフは事件の1か月半前に、インターネットで購入していました。

また、猟銃は命中精度が高いハーフライフルで、殺傷能力の高いスラッグ弾が使われたということです。


警察は女性2人を待ち伏せした計画的な犯行で、青木容疑者に強い殺意があったとみています。

4人に対する殺人容疑で4度逮捕・送検された青木容疑者。

長野地検は、現在、刑事責任を問えるかを判断するための鑑定留置を実施し、県外の施設で精神状態などを分析しています。