岡山県津山市の小学生が、国の重要有形民俗文化財になっている地元の舞台で農村歌舞伎を披露しようと、稽古に取り組んでいます。歌舞伎は2005年以降途絶えていて、伝統芸能の復活に地域住民も大きな期待を寄せています。

秋の上演に向け、津山市の公民館で夏休み最後の練習が行われました。

農村歌舞伎の稽古に励むのは、広野小学校の児童14人です。

(広野小学校6年生)「ひいおばあちゃんが出演しているところが観たいといったので、やってみようと思いました」

子ども歌舞伎が上演されるのは、地元の神社にある国の重要有形民俗文化財「田熊の舞台」です。

農村歌舞伎の上演は2005年以降途絶えていたといいますが、今年で文化財指定50周年を迎えることを記念して、地域の未来を担う子どもたちに伝統芸能を受け継いでもらうことが決まりました。

(横仙歌舞伎保存会のメンバー)「なかなかこれを根付いて継続するというのは難しいかもしれないですけれど、やっぱりやっていきたいですね」

日本舞踊の師範や、奈義町で伝統文化の継承に取り組む横仙歌舞伎保存会のメンバーらが指導にあたるなど、近隣の住民も一丸となって子どもたちを応援しています。

(広野小学校6年生)「演舞が一つ一つ決まったら、達成感があってそこが面白い。昔から伝わる伝統芸能なので次の世代に繋げていけたら」

本番は10月21日。9月以降は歌舞伎が上演される「田熊の舞台」でも練習を行うということです。