記者
「処理水の放出が開始されました」
原発事故から12年あまり、問題となっていた処理水の海洋放出。東京電力はきょう午後1時3分、ポンプを起動し、福島第一原発の処理水の海洋放出を始めました。
東京電力は処理水に含まれるトリチウムの濃度は「想定通り薄まっている」としていて、きょうから7800トンの処理水を17日間にわたって放出する計画です。今年度は、タンクおよそ30基分の放出を予定しています。すべての処理水が放出されるまで30年ほどかかると見込まれています。
一方、福島県いわき市の漁港では、いつもと同じようにセリが行われました。
震災後、福島県の沿岸では原発事故の影響で一時、漁が自粛され、現在も漁獲量は震災前の2割ほどにとどまっています。復興の途上での今回の放出。漁業関係者からは不安の声が上がります。
仲買人
「(一番懸念しているのは)風評被害。データか何かをガラス張りにして発信していく。もうそれしか方法がないですよね」
漁師 三浦孝一さん
「政治家の人たちが理解を得られたと言っているが、どこで理解を得られたのか我々にはわからない」
処理水をめぐっては、国と東京電力は2015年、「関係者の理解なしにはいかなる処分もしない」と漁業者に約束していました。
東京電力HD 小早川智明社長
「当社は廃炉が終わるその時まで風評を生じさせない。また、県民や国民の信頼を裏切ってはならないという強い決意と覚悟のもと、実施主体としての重い責任を自覚し、社長である私が先頭に立ち対応にあたっていく」
東京電力は、安全性の確保とともに風評被害の対策に取り組むとしています。
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