2020年から22年に大井川の護岸工事が行われた静岡県島田市の神座地区で、複数の井戸の水が23年8月現在も枯れたり水量が戻らなかったりする状態が続いていることが分かりました。井戸を利用する住民は護岸工事の影響ではないかとみて、工事を発注した国土交通省に補償と原因の説明を求めています。
国土交通省は大井川の川岸の浸食などを防ぐため、島田市神座で20年8月から22年3月までの間、護岸工事を行っていました。工事を発注した国土交通省静岡河川事務所によりますと、工事では川底に「根固めブロック」を敷設するため、一時的に川底を約5m低くする工程などがあり、工期中は川底の低下で地下水が下に集まり、周囲の井戸への影響が見込まれていたということです。
国交省は井戸水の代替用として水道管を神座地区に設置してから工事に着手し、実際に水が出なくなるなどの影響があった井戸では島田市の水道水に切り替える対応が取られていました。
島田市神座で農園カフェ「ありすふぁーむ」を営み、ビニールハウスでイチゴを栽培する渡瀬豊さん(38)によりますと、神座地区にある井戸30本のうち13本が、護岸工事が終了して1年以上が経過した現在も枯れたり水量が減ったりする状況が続いているということです。
渡瀬さんは国交省が発注した井戸水から水道水への切り替え工事の時のトラブルや、護岸工事の終了後にも井戸水が戻らなかった影響などで、所有するビニールハウスのイチゴの苗が枯れ、損害は約1500万円に及ぶということです。
国土交通省静岡河川事務所は「工事の方法に問題はなく、神座地区は大井川の流量が少なくなると井戸水が出にくくなる傾向があることもあり工事が直接影響しているかは不明」としたうえで「井戸水の利用者と直接話し合い、対応を検討していきたい」としています。
国土交通省は23年10月から島田市神座で大井川の護岸工事を新たに行う予定です。
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