高校生による人命救助のニュースです。
今月14日、宮崎県串間市の海で、沖に流されたサーファーを救助した高校生に宮崎海上保安部から感謝状が贈られました。

串間市の福島高校3年、坂ノ上大佑さん。
坂ノ上さんは、今月14日、串間市の恋ヶ浦でサーフィンをしていたところ、突然、男性から声をかけられました。


(男性)「(弟が)流されたから助けてほしい」

サーフィン初心者で、高校生の男性の弟が沖に流されたというのです。

(記者)
「どんな様子でしたか?」
(坂ノ上大佑さん)
「(高校生は)ボードに掴まってましたけど、大きい波がきていたので、流されていました」


当時は台風の影響でうねりがあり、波が高い状態でした。

坂ノ上さんはサーフボードを持って沖までパドリングしました。
高校生がいたのは、海岸からおよそ200メートルも離れた地点でした。


(坂ノ上大佑さん)
「(救助した男性は)最初はちょっと慌ててました。『ヤバいヤバい』という感じでした」

坂ノ上さんは、海の上でこう声をかけたといいます。

(坂ノ上大佑さん)
「『落ち着いて』とか『こっちの方に行って』とか言ってたんですけど、しっかり弟さんも落ち着いてから指示したことは聞いてくれました」


その後、高校生を後ろから押すようにして岸までパドリングし、救助しました。

(記者)
「怖くなかったですか?」
(坂ノ上大佑さん)
「怖かったです。僕も実際大きい波来てから流されたりしたんで、救助してる時も流されたりしたんで怖かったです」


今回の救助を受け、宮崎海上保安部は、22日、坂ノ上さんに感謝状などを贈りました。

救助された高校生は、病院に搬送されたものの、命に別状はないということです。

幼いころからこの海岸のことをよく知る坂ノ上さん。
安全に気を付けながら海を楽しんでほしいと話します。

(坂ノ上大佑さん)
「恋ヶ浦でサーフィンをしたことない人は、離岸流とか海の状況を把握できてない部分とかがあるので、しっかり海の状況を把握して、自分の身を第一に考えて安全に海を楽しんでほしいです」


高校生の勇気ある行動が、人命救助につながりました。

(スタジオ)
坂ノ上さんは、幼いころからこの海に慣れ親しんでいて、危険を理解していたということです。

宮崎海上保安部では、おぼれた人を見かけた際は、事故者から目を離さずに118番通報をしてほしいとしています。