これまで知られていない過去の富士山噴火の跡が山梨県の山中湖で複数発見されました。
火山の専門家は過去の噴火の規模や頻度など富士山噴火の歴史を紐解く重要な資料になるとしています。

富士山の噴火口の調査は山梨県富士山科学研究所と東京大学が共同で4年前から進めてきました。

富士山科学研究所 富士山火山防災研究センター 山本真也主任研究員:
偏西風の影響で東にある湖ほど多くの火山灰が残されている。山中湖の堆積物を使って噴火の歴史を復元しようというのが今回の試み。

山中湖

1998年に県がボーリング調査を行なって採取した山中湖の湖底の堆積物は、ここ数年の技術の進歩で年代測定などを分析できるようになりました。

分析したのは深さ12mまでの堆積物で、分析の結果、3900年前から5050年前=縄文時代の中期から後期の地層に火山灰などが6層確認されました。

いずれも山中湖がある富士山の北東部ではこれまでに報告のない噴火の痕跡だということです。