金沢大学の研究チームが開発に大きく関わったアルツハイマー病の新たな治療薬「レカネマブ」について、21日、厚生労働省の専門部会が国内での使用を了承しました。今後、正式に承認されれば、アルツハイマー病の原因物質を取り除くための国内で初めての薬となります。
製薬大手のエーザイなどが開発したレカネマブは、アルツハイマー病の進行そのものを抑える効果が期待されていて、軽度の認知症やアルツハイマー病患者の治療を見据えています。
この新薬の効果を映像で視覚的に立証した金沢大学の小野賢二郎教授らの研究スタッフは、21日午後6時ごろから病院の医局で、厚労省の審議の行方を見守りました。
専門部会の会合では、アルツハイマー病の新たな治療薬レカネマブについて、国内での製造と販売が了承されました。報せを受けた小野教授らは「これでようやく眠れる」と安どの表情を浮かべました。
金沢大学・小野賢二郎 教授
「承認されるのは初めての経験なので非常に感慨深いものがあるし、こういうことがあるからまた臨床と研究を両立するのは難しいのだが、頑張ろうという勇気になります」
今後正式に承認されれば、アルツハイマー病の原因物質を取り除くための国内で初めての薬となり、エーザイは年内にも流通が可能だろうとしています。国内では、認知症の患者が2025年にはおよそ700万人に上ると推計されていて、認知症患者のうち、6割以上がアルツハイマー病と言われています。














