■第105回全国高校野球選手権記念大会・第13日目 準決勝 仙台育英 6-2 神村学園(21日・甲子園球場)

夏の甲子園連覇を狙う仙台育英(宮城)は準決勝の第1試合で神村学園(鹿児島)を6対2で下し、2年連続の決勝進出を決めた。

序盤は2回に先制を許したがすぐさま同点に追いつき、3回はチャンスでセーフティスクイズを決め勝ち越しに成功。さらに6番・鈴木拓斗(2年)の今大会自身2本目の本塁打で5-1とリードし、終盤にはダメ押しの1点を加えた。投手陣は高橋煌稀(3年)、湯田統真(3年)の盤石継投で、神村学園を2点に抑えて逃げ切った。

決勝は23日(14時開始)に行われ、慶応(神奈川)と土浦日大(茨城)の勝者と対戦する。

04年、05年の駒大苫小牧(南北海道)以来、18年ぶり史上7校目となる夏の甲子園連覇を目指す仙台育英は、高橋が今大会初めて先発のマウンドに立った。2回表、ヒットと死球で1死一、二塁のピンチを招くと、神村学園の7番・松尾龍樹(3年)に145キロのストレートを弾き返されレフトオーバーのタイムリー2ベースを浴び、先制を許した。神村学園は今大会5試合連続で先制点を奪った。

だが仙台育英はその裏、1死二塁で7番・登藤海優史(2年)がレフト前へタイムリーを放ち、すぐに同点に追いつく。3回裏には神村学園の2番手、黒木陽琉(3年)から先頭・山田脩也(3年)がヒットで出塁すると盗塁から相手の悪送球を誘い三塁へ。仙台育英はこの試合、早くも4個目の盗塁を決め、機動力で神村学園を揺さぶり、無死三塁のチャンスを作った。ここで4番の斎藤陽(3年)がセーフティスクイズで、2対1と勝ち越しに成功。

さらに相手バッテリーのミスで1点を加え、1死二塁とすると6番・鈴木がセンターバックスクリーンへ今大会2本目の2ランホームランを放ち5対1。ここまで4試合で40得点と大会ナンバーワンの攻撃力で試合の主導権を握った。

エース・高橋は先制されるも、以降は140キロ後半のストレートと落差のある120キロ台のカーブの緩急で神村打線を抑える。だが4点リードの5回表、2死二塁で2番・増田有紀(2年)にタイムリーを浴び2点目を奪われた。さらに3番・秋元悠汰(3年)にレフトへ大きな当たりを打たれるも、レフト・鈴木が背走してキャッチするファインプレーで試合の流れを渡さなかった。

6回表、高橋に代えて湯田をマウンドへ。盤石な投手リレーで湯田は3イニングを見事パーフェクトに抑えた。

仙台育英は9回表、2死三塁で1番・橋本航河(3年)がセンター前へ貴重な追加点となるタイムリーで6対2。9回も湯田がマウンドに上がり、ヒットとエラーでランナーを許したが、後続を併殺打に打ち取りゲームセット。仙台育英は2年連続で決勝の舞台に駒を進めた。

【仙台育英の今大会結果】
1回戦 vs浦和学院(19-9)
2回戦 vs聖光学院(8-2)
3回戦 vs履正社(4-3)
準々決勝 vs花巻東(9ー4)
準決勝 vs神村学園(6ー2)