■第105回全国高校野球選手権記念大会・第12日目 準々決勝 仙台育英 9-4 花巻東(19日・甲子園球場)

夏の甲子園連覇を狙う仙台育英(宮城)は準々決勝の第4試合で花巻東(岩手)を下し、2年連続のベスト4進出を果たした。打線は先発野手が全員安打で9得点を挙げ、投手陣は8回まで完封リレーも、9回に花巻東の反撃に遭い一挙4点を奪われたが逃げ切った。

これで4強が出揃い、21日に行われる準決勝は、第1試合で仙台育英が夏の甲子園で初のベスト4進出の神村学園(鹿児島)と激突。第2試合は103年ぶり4強入りの慶応(神奈川)が春夏初の準決勝に挑む土浦日大(茨城)と対戦する。

打線は花巻東の先発・小松龍一(2年)を相手に、1回は1番・橋本航河(3年)が二塁打で出塁したが、後続が3人で抑えられる。

3回は1死から橋本が内野安打と盗塁で二塁に進むと、山田脩也(3年)の四球、4番・斎藤陽(3年)の内野安打で2死満塁とすると、1回戦で本塁打を放った尾形樹人(3年)、3回戦で先制2ランを放った鈴木拓斗(2年)の連続タイムリーで4点を先制した。

4回は代わった北條慎治(3年)に対し、ヒットと四球などで無死満塁のチャンスを作ると、今大会8打点の湯浅桜翼(2年)、斎藤の連続タイムリーなどで4点を追加し、8-0と突き放した。

先発は3回戦に続き中1日で湯田統真(3年)。立ち上がりは3者凡退で、高校通算140本塁打の強打者の3番・佐々木麟太郎(3年)は、フルカウントから投ゴロに抑えた。以降も安定した投球を続け、4回まで52球を投げ、打たれたヒットはわずか1本。

打線は7回に先頭・尾形が今大会2本目となるソロ本塁打を放ち9-0。

投手陣は湯田からバトンを受けた2人目・武藤陽世(2年)も5回、6回を無失点で切り抜ける。3人目・仁田陽翔(3年)は7回に四球を出すも併殺打と外野フライで抑え、8回は2死から2者連続の四球でピンチを招くと、代わった田中優飛(3年)が佐々木を見逃し三振に仕留め得点を与えず。9回は連続タイムリーを浴び4失点を喫するも、最後は佐々木を二ゴロに打ち取り、“東北勢対決”を制して2年連続の準決勝進出を果たした。