■第19回世界陸上競技選手権大会 第2日(日本時間21日、ハンガリー・ブダペスト)
男子10000m決勝に田澤廉(22、トヨタ自動車)が2大会連続で出場し、28分25秒85で15位。前回の20位を上回る結果を残した。金メダルは世界記録保持者のJ.チェプテゲイ(26、ウガンダ)で、19年ドーハ、22年オレゴンに続き3連覇を達成した。
レースはスタートでウガンダのJ.アエコ(30)が飛び出したが、田澤はチェプテゲイなどアフリカ勢の2位集団で様子をうかがう。3000mを過ぎると、アエコのスピードが落ち、集団が一つになった。
後半の5000mに入ると、日本の実業団・九電工に所属し、今年のニューイヤー駅伝で22人を抜いたB.コエチ(23、ケニア)が抜け出した。しかし東京五輪金メダルのS.バレガ(23、エチオピア)やチェプテゲイが追い上げる形となり、一気に先頭集団のペースがアップ。隊列が縦長になり始め、田澤は必死に食らいつく。
7000mを過ぎ、粘りを見せる田澤だが徐々に集団から引き離される。次々と入れ替わる先頭は今季世界最高記録を持つB.アレガウィ(22、エチオピア)が先頭でレースを引っ張ると、8400m過ぎにチェプテゲイが2番手で虎視眈々とスパートのタイミングをうかがう。優勝争いはトップ9人に絞られ、田澤はスピードについていけず苦しい表情を見せた。
残り600mでチェプテゲイがラストスパートをかけ、先頭に立ち、2番手バレガとの優勝争いとなる。するとチェプテゲイがさらに驚異のスパートを見せ、そのままバレガを振り切った。
金 J.チェプテゲイ(ウガンダ)27分51秒42
銀 ダミエル シミウ・エベンヨ(ケニア)27分52秒60
銅 S.バレガ(エチオピア)27分52秒72
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15位 田澤廉 28分25秒85