秋の味覚サンマ…。今月20日解禁となる大型船のサンマ漁に向け17日、富山県からも大型漁船が出港しました。深刻な不漁が続くサンマ漁ですが、ことしも漁獲量は低水準となりそうです。

見送りの人:「いってらっしゃい!頑張ってきてね」

サンマ漁へ出港したのは富山県魚津市の中島漁業が所有する「第八珠の浦丸」です。

魚津港には関係者や乗組員の家族らおよそ100人が集まり、航海の安全と豊漁を祈願しました。

第八珠の浦丸は今月19日に北海道の花咲港に到着後、12月上旬まで北太平洋の公海で漁を行います。

ことしは、去年、ウクライナ情勢の影響で見送られたロシアの主張するEEZ(排他的経済水域)での漁が2年ぶりに実施できる見込みです。

しかし、2008年には30万トンを超えていたサンマの水揚げ量が、ここ4年間過去最低を更新していて、おととしと去年は2万トンを下回っています。

水産庁の発表によりますと、ことしのサンマの「来遊量は昨年同様、依然として低水準」で、サイズも小ぶりなものが多いとみられています。

中島漁業 中島泰成 社長:
「去年おととしと漁獲量も少ない中で、厳しい操業状況の中、経営もなかなか難しい中でやってきましたので、ことしこそは一発どんとやりたいなと。サンマたくさんとってきて無事に帰ってきてほしいなと思います」

水揚げされたサンマは順次全国に発送され、県内では9月23日から魚津市の直売所で販売されるということです。

※サンマの水揚げ量が減っている理由の1つに漁場の移動があげられます。海水温の上昇などにより年々サンマの漁場が東側へと離れていっているため漁場に着くまでの日数がかかるようになる。そのため水揚げできる回数自体が減っているということです。