今シーズン多発している山岳遭難を防ごうと、登山客などに安全を呼び掛ける啓発活動が長野市で行われました。

JR長野駅では11日朝、警察官や県の職員が安全な登山のためのアドバイスを書いたチラシを登山客や観光客などに手渡し、遭難防止を呼びかけました。

今年の夏山シーズンは信州でも登山客が増えていて、長野駅でも登山用のリュックを背負った人の姿が目立ちました。

登山客とともに今シーズン増えているのが、遭難です。


県警によりますと、7月、県内の山岳で遭難した人は54人で、2022年の7月を13人上回りました。

けが人は31人と9人増加。

死者は3倍の6人に上っています。

遭難が増えている原因の一つが、連日の「暑さ」です。

県警山岳遭難救助隊 岸本俊朗(きしもとしゅんろう)隊長:                                                 「転倒とか滑落の遭難に加えて、熱中症とか疲労によって動けなくなる遭難も非常に多く発生しているというのが今の状況です」

猛暑で山の「飲み水」も不足しています。


県警山岳遭難救助隊 岸本俊朗隊長:                                     「非常に雨が少ないので、稜線付近の天水に頼っているような山小屋は飲料水が不足している状況がありますので、事前にご自身で必要な水分量は持って入山していただきたいと思います」

今年のお盆休みは台風の接近も予想されていて、警察は安全対策とともに慎重な行動を呼びかけています。