自転車の交通ルールが近年、身近なところからどんどん変わってきています。
例えば、改正道路交通法の施行で今年4月から努力義務となったヘルメットの着用もその1つ。警察庁のデータによりますと、2018年~22年の間の統計では、ヘルメットを着用することで自転車事故の致死率が半分以下に下がっているといいます。
ただこのルール、ちゃんと根付いているのでしょうか。
町中100人中何人がヘルメット着用?通勤の時間帯に調査
法律施行から4か月。今月8日、JR金沢駅東口周辺で朝の時間帯(午前7時~9時)に自転車利用者がどれだけヘルメットを着用しているか調べてみました。
記者
「午前7時すぎのJR金沢駅前です。自転車に乗った人が多くやってきていますが、ヘルメットを着用している人の姿は今のところ見られません。ヘルメットを着用している人を見つけるほうが難しそうです」
結局、自転車利用者の中でヘルメットを着けていたのは100人中わずか9人だけでした。

ヘルメットを着けている人
「車道を走るので、車が近くに寄ってきたりする。いつ倒れたりするか分からない」
「危ないし、娘が買ってくれたのでしている」
ヘルメットを着けていない人
「していない。面倒くさいから」
「大事ってことはわかっているが、見た目とかの理由で着けていない」
「周りが着けていないとかもあるし、見た目もあまり好きじゃない」

ヘルメットを着けていなかった人に話を聞くと、ヘルメットが努力義務だと知らなかったわけではないといいます。
ヘルメットを着けていない人
「紙配っているのをもらったことはある」
「(努力義務でなく)義務になったらつけるかな」
4月にはヘルメットの需要が急増した自転車店…現在は?
金沢市内の自転車店「サイクルショップカガ」
努力義務となる4月の前後に一般向けのヘルメットの売り上げが通常のおよそ10倍に増えた店舗です。メーカーによって品薄となる商品もあったといいますが、現在もヘルメットの需要高は続いているのでしょうか。
サイクルショップカガ 森宏幸代表
「4月1日ごろからのペースと比べると、ある程度落ち着いてきたかなという感じ。(買った人は)ある程度被られるようになってきたってこともあると思う。まだ普及率はそんなに高くないと思うので、もっとかぶって安全運転してもらえたら」

商品の需要も落ち着きを見せ、着用者はいまだ少ない現状を、警察はどのように受け止めているか聞いてきました。