テンジクネズミの診療件数を比較すると、コロナ禍でふれあいを中止した2020年の診療件数はコロナ前と比べておよそ半分に減ったといいます。

京都市動物園・中川大輔 獣医師
「明らかに調子がよくなる個体が増えて、そのあと、またふれあいを再開した際に調子が悪くなった個体が増えてきて忙しくなってきたなという形があったので、ふれあいによってストレスはあったかなと思います」
この結果を受け、ふれあいを再開した去年11月にテンジクネズミの「逃げ場」を設置したのです。

京都市動物園は2020年に「動物福祉の指針」を定め、飼育員は動物の視点から飼育環境をチェックしています。 そしてある決断をしました。
■動物園の決断
京都市動物園・山梨裕美 主席研究員
「こちらが、もともとライオンがいたところで、いまはジャガーがここを使っています」

2020年1月、ここで飼育していたライオンが死にました。国内最高齢でした。いまは「今後ライオンの飼育を行わない」という案内が掲げられています。

京都市動物園・山梨裕美 主席研究員
「もともとライオンは、オス一頭とメス複数の群れで暮らす動物なので、それが、動物園で実際にできるかどうかというものを考えたときになかなかここでは難しいと」
これから動物園はどう変わっていくのでしょうか。