心理的アプローチ 「速度低下」への対策
西成教授は、「ハード面の対策によって、渋滞緩和の一定の効果は出ている」といいます。

【渋滞対策1:ペースメーカーライト】
トンネル両側の壁面に設置されるライト。
LEDの光を車の進行方向に進むように点滅(時速50~90㎞)させ、ドライバーに自分の車の速度低下や車間距離を意識させるものです。
光を追う心理を利用し、減速を防ぎます。
東京湾アクアライン、首都高などに設置されています。
西成教授:
自分が遅くなるとペースメーカーライトに置いていかれるような気になって気がつくんですよね。気がつかせるのがポイントです。特に上り坂では非常に効きます。
コメンテーター 眞鍋かをり:
(アクアラインを)走っているのに気づいてなかったです。多分気づかないうちに波に乗ってるんでしょうね。
アクアラインで行った実験では5%から10%速度が回復したとの結果が出ています。

【渋滞対策2:プロビームLED照明(非対称照明)】
トンネル内の照明は通常上から照らすので、前に見える車が明るかったり暗かったりを繰り返し、距離感がつかめず平均速度が時速10~15㎞ほど落ちてしまいます。
これを、車両の進行方向に斜めにあてるプロビームLED照明にすると、前の車が見やすくなるため減速幅が抑えられます。

【渋滞対策3:キープグリーンライン】
車線キープを促すために設置された緑色のライン。
これにより車線をまたぎにくくなり、追い越し車線への集中や無理な車線変更を抑制することで渋滞緩和が期待されます。
関越道(下り)東松山IC付近に設置されています。