国内初の取り組み「交互合流」
また、合流地点での減速による渋滞を減らすため、西成教授がすすめているのは「交互合流」です。

一般的な合流地点では、手前で合流する車や奥で合流する車がいてタイミングもバラバラなので、本線の車からすると入ってくるタイミングが分からず流れが悪くなります。
合流を先端地点の1台のみにして、本線車両と交互に合流することによって、流れを遮らずスムーズな走行が可能になります。

実際にNEXCO中日本名神高速道路では、「ファスナー合流」として実施されています。
合流地点にラバーポールで車線変更禁止区間を作り、合流車を奥へと誘導。
「ファスナー合流」に変更した結果、渋滞件数は約1割減少。渋滞損失時間(渋滞しているときとしていないときの所要時間の差)も、約3割減ったということです。
コメンテーター 眞鍋かをり:
ギリギリまで行くと何か心の余裕がない人みたいに思われるかなと思って、手前で合流しちゃおうかなと思っちゃうけど、奥まで行っていいんですね。
西成教授:
混んでいるときこそ奥まで行って交互に合流した方がいいです。
弁護士 八代英輝:
自分の見えないところに、自分の運転がどんな影響を与えているのかということをなかなか考えないかもしれませんけど。
特に渋滞が起こりそうなときは、自分の後ろにも考えを及ばせることは大事ですよね。
渋滞に巻き込まれないために

東京大学先端科学技術研究センター 西成活裕教授:
渋滞に巻き込まれるのは仕方ないと思ってる人が多いですが、決してそんなことはありません。渋滞情報を確認して1、2時間ずらすだけでもはまりにくくなります。
NEXCOの渋滞予測というのは、「混むので時間をずらして」というメッセージ。
予測を見て、2割車が減ると、渋滞は劇的に減少します。
渋滞予測は当てているんじゃなくて、「こうなるからずらしてね」と。だから、外れたら、そっちの方が目的達成なんです。
(ひるおび 2023年8月10日放送より)