お盆の帰省のたびに悩まされる、高速道路の渋滞。
なぜ渋滞は起こるのか?回避する方法はないの?
渋滞学の第一人者、東京大学先端科学技術研究センターの西成活裕教授に聞きました。

渋滞は「速度低下」で起こる

渋滞が発生するメカニズムを押さえておくと、回避のポイントが見えてきます。
高速道路での渋滞は、3つの場所で起こります。

▼上り坂
無意識のうちに速度が低下

▼トンネル
入口の暗がりや圧迫感によりブレーキをかけてしまって速度が低下

▼合流
流入する車に進路を譲るため速度が低下
進路変更する車両に進路を譲るため速度が低下

こういった「速度低下」の連続があると渋滞が発生します。

西成教授は
「わずかな速度低下が後続車両に伝播することで発生するのが渋滞のメカニズム」と話します。

東京大学西成研究室で行った実験映像では、
12台の車列の先頭の車がほんの少し減速しただけで、後続車が減速。
それが連鎖していき、最後尾の車が最終的には停まってしまう様子が分かります。
これがまさしく渋滞発生の瞬間です。