■FIFA女子ワールドカップ オーストラリア&ニュージーランド 2023 準々決勝 日本 1-2 スウェーデン(日本時間11日・イーデン パーク)

日本女子代表(FIFAランキング11位)は、W杯の準々決勝でスウェーデン(同3位)に1ー2で敗れ、2大会ぶりのベスト4進出を逃した。前半に先制点を許すと、後半にハンドの判定からPKで痛恨の2点目を奪われた。

終盤は後半残り3分で林穂之香(25)が意地のゴールを決め、1点差に迫った。追いつきたい日本は、アディショナルタイムが10分と表示され、再三の攻撃を仕掛けていくが、惜しくもゴールにはつながらず。無念の敗退となった。

この日のスタメンは、GK山下杏也加(27)、DFは南萌華(24)、熊谷紗希(32)、高橋はな(23)。MF杉田妃和(26)、長野風花(24)、長谷川唯(26)、清水梨紗(27)、宮澤ひなた(23)、藤野あおば(19)。FWは田中美南(29)が起用された。

前半は序盤から拮抗した展開が続き、先制チャンスを作れず。25分にはスウェーデンに攻め込まれ、長い縦のパスが通ると、11番スティーナ・ブラックステニウス(27)がペナルティーエリア中央からシュート。両チーム初めてのシュートとなったが、ボールはゴール枠から外れ、ピンチを免れた。

日本は直後の27分に右から2番清水がクロスを入れるが、飛び込んだ杉田が届かず、ボールを拾った宮澤もシュートを打てず、決定機を逃した。

32分はスウェーデンのセットプレーから山下がパンチングで防ぐも、こばれた球を最後はアマンダ・イレステット(30)に押し込まれ、痛恨の先制点を奪われた。

追いつきたい日本だが、相手ディフェンスの激しいプレッシャーに阻まれ、ペナルティーエリアまで攻め込めず。前半は今大会初めての先制点を許し、1本もシュートを打てず攻めあぐね、0-1で折り返した。

後半は杉田に代わり遠藤純(23)が入り、逆転を狙う。開始早々、強烈シュートを打たれるなど、劣勢が続いた。

2分にはスウェーデンのCKから、ゴール前で両チームもつれるもピンチには至らず。だがプレー続行後の4分にVARのチェックが行われ、CKで長野にハンドがあったと判定されスウェーデンのPKに。ここはフィリバ・アンイエルダール(26)にゴール左に決められ、0-2と痛い失点。

2点ビハインドの中、代わった遠藤が左サイドからグラウンダーのボールを入れるなど、積極的に攻撃を仕掛けるが、長谷川、藤野もシュートまで持ち込むが、得点には結びつかず。

日本優勢の展開が続いた後半29分、植木がペナルティーエリアに攻め込んで倒されるとPKを獲得。だがキッカー植木のシュートは惜しくもポストに弾かれ、自ら戻ってきたボールを押し込むもゴールの枠外へ。

3大会ぶりのW杯制覇を目指した“なでしこジャパン”は、1次リーグを無失点の3戦全勝で突破し、決勝トーナメント1回戦ではノルウェーを下して8強入り。だが東京五輪の準々決勝で敗れたスウェーデン相手に雪辱ならず、無念の敗退となった。