その「一部の弱めの動き」の一つが「生産用機械」です。

韮崎市で半導体関連の機械を作っている、韮崎電子です。

樫尾記者:この装置は?
韮崎電子 営業部 佐々木俊一部長:
こちらは半導体製造装置に使われる制御盤。
韮崎電子の主力事業は、コロナ禍で伸びていた半導体製造装置の製造ですが、今年は逆風が吹いているといいます。

韮崎電子 折居武彦社長:
(製造装置の販売は)全般的にみて落ちていることは確実。お客様(発注元)が投資を控えているので、結構厳しいものがあると思う。(半導体業界は)やはり落ちるときは3~4割は落ちる。我々中小企業だとそのぐらい落ちるときがある。

背景にあるのが半導体需要の伸び悩みで、コロナ禍で売れていたパソコンやスマートフォンなどの出荷台数が一服し、それに伴って半導体の在庫に余裕ができたことなどが要因です。

業界団体によりますと、日本製装置の6月の販売高は5月と比べて-17.3%と大きく落ち込んだほか、今年度全体で見ても23%の減少を予測しています。
さらに、政府による中国向けの半導体製造装置の輸出管理の厳格化も、業界に不安感を与えています。

韮崎電子 折居武彦社長:
すぐに(輸出厳格化の)品目を見た。当社がやっているお客様の品目がないかどうかをチェックした。たまたまなかったのでちょっと安心した。(それでも)年末までは苦しい、正直。

観光業などが上向いて回復している一方で、半導体製造装置を含む生産用機械が落ち込む、コロナ禍とは逆転したK字回復となっています。