6月29日は、1700人以上とも言われる命が失われた「岡山空襲の日」です。77年経っても繰り返される戦争の悲劇。戦災の記憶と平和への思いを次の世代に繋げていこうという企画展が、岡山市北区で開かれています。

焼け焦げた時計の針は、岡山空襲が始まった直後の2時47分で止まったままです。焼夷弾の炎にさらされたガラスは、溶けて変形しています。

「岡山戦災の記録と写真展」には、岡山空襲だけでなく戦時中の暮らしに関連する資料などおよそ260点が展示されています。戦時中、国民全体が国への協力を強いられ、子供達の日常にも暗い影を落としていました。

(岡山空襲展示室 木村崇史 学芸員)
「教師は生徒たちに“自由に書いていい”と言ったが、それでもやはり子供達の中には戦場の風景や軍艦であるとか。日常の中に戦争が溶け込んでしまっている。」

77年が過ぎた今も、戦争は過去のものにはなっていません。

(岡山空襲展示室 木村崇史 学芸員)
「戦争というものが非常に大きな犠牲を生むということ、非常に悲惨な結果をもたらすということ、平和であることが本当に尊いことだと考えていただけたら」

企画展は、岡山シティミュージアムで6月30日まで開かれています。