ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアが黒海やその周辺への攻撃を続けるなら「ウクライナも同様のことをする」と報復も辞さない考えを示しました。

ゼレンスキー大統領は8日、「ロシアが黒海とその周辺を支配し続け我々への攻撃を繰り返すなら、ウクライナも同様のことを行う」と発言。「正当防衛だ」として、「ロシアがウクライナ市民の殺害をやめなければ、戦争終結までにロシアの船はゼロになるだろう」と警告してます。

ロシアは先月17日に黒海を通じたウクライナ産穀物の輸出合意から離脱して以降、沿岸の南部オデーサ州への攻撃を繰り返したほか、黒海で軍事演習を実施。

これに対しウクライナは黒海沿いの港でロシア軍の揚陸艦を攻撃したとされていて、ウクライナ保安局長官は、こうした攻撃は「領海内で行われていて完全に合法」だと強調しています。

一方、集合住宅などが被害を受けた7日のロシア軍による東部ドネツク州ポクロウシクへの攻撃について、ゼレンスキー大統領は8日、死者が9人、負傷者が82人に増えたことを明らかにしました。

当時の状況に関しては「最初のミサイル攻撃のあと救助活動が始まったところ、再び攻撃があった。これは最大の苦痛と損害を与えるための意図的なものだった」とロシアを非難しました。

ロシア国防省はこの攻撃について「ウクライナ軍の指揮所を攻撃した」としているほか、ドネツク州の親ロシア派トップはロシア側支配地域にウクライナ軍の砲撃があり3人が死亡したと発表しています。