釣りというレジャーを次世代に残していこうという取り組みが静岡県西伊豆町でスタートしました。導入されたのは漁港での釣りを予約するアプリ。みんなの力でトラブルを防ぎ漁港を守ることが狙いです。
立派なカサゴが釣れたのは西伊豆町の田子漁港。この港で、全国初の取り組みがこの夏、スタートしました。
<柴田寛人記者>
「この場所では、以前は釣りが禁止されていましたが、先月から釣りができるようになりました。それを可能にしたのは、このスマートフォンのアプリ『海釣りGO』です」
田子漁港での釣りが予約できる「海釣りGO」。このアプリを使うと、釣り場が1時間300円で、駐車場が1時間100円で予約できます。
<神奈川県から来た男性>
「初めて(田子漁港に)来ました。『海釣りGO』を利用させてもらって、スマホだけで予約もできるし、料金も払えるんで、ただ駐車場に止めて、釣るだけだったので、すごい助かりますね」
田子漁港がこの取り組みを始めた背景には、釣りをめぐるトラブルがありました。
釣り人がごみを捨てたり、漁船の運行を妨げたりするトラブルが相次ぎ、2022年7月から漁港での釣りは1年間、禁止されていたのです。
<さかなファーム 國村大喜取締役>
「すごく残念で、これは自分が頑張って、何とかできるかもしれない。私は元々、ソフトウエアの設計やデザイン開発をやっていたので」
この状況を知った「さかなファーム」の取締役、國村大喜さんが一念発起。町や漁協を巻き込んで、楽しい釣りを復活させようとアプリを開発しました。
<伊豆漁協田子支所 真野創支所長>
「地元の子供たちが、釣りができないのも寂しいのかな、いつまでも閉鎖的でいいのかなと思って、このアプリに賛同しました」
このアプリを通じて釣りが予約できるのは、1時間30人まで。ごみ捨て禁止などのルールを守ることが利用条件になっています。漁港ではスタッフが見回ることでマナー違反を防いでいます。
<さかなファーム 國村大喜取締役>
「漁協さんと役場の方の助けを借りながら、今回始めることができたので、運営していくための問題点を潰していこうと思っています」
釣り人と漁業関係者の共存を。釣りを楽しいレジャーとして継続させていくための新たな取り組みは、さらなる広がりが期待されています。
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