静岡県内の土地の価格、「地価」が公表され、住宅地、商業地、工業地のすべての用途の平均が17年ぶりに上昇しました。商業地の最高価格では、静岡県熱海市が初めて沼津市を抜き、県内4番目となりました。

県が9月16日に公表した基準地価によりますと、住宅地は前年比で0.1%下落したものの、5年連続で下落幅が縮小しました。一方、商業地は0.7%上昇で2年連続のプラス、工業地も0.8%上昇で4年連続のプラスとなり、結果的にすべての用途の平均が2008年以来、17年ぶりの上昇に転じました。

<地価調査鑑定評価員分科会代表幹事・不動産鑑定士 芝口直樹さん>
「商業地は観光客でにぎわう地域や顧客の回遊性の高い地域が上昇傾向です」

市町別の最高価格を見ると、商業地の県内トップは27年連続で静岡市葵区呉服町2丁目でした。浜松市、三島市に次ぐ4番目となったのが熱海市田原本町で、商業地の最高価格で熱海市が沼津市を上回るのは、記録の残る1975年以降で初めてだということです。

なお、静岡県熱海市田原本町は商業地の変動率でもトップで、17.1%上昇しました。

住宅地で上昇率が最も高かったのは、静岡市葵区城東町で4.5%のプラスでした。

住環境や利便性に定評がある静岡市の中心市街地近郊は需要が堅調に推移しています。