浜名湖の潮干狩りのルールが変わります。浜名漁協は8月8日、深刻な不漁が続くアサリの捕獲について、一般向けのルールを変更することを発表しました。

<浜名漁業協同組合 渥美敏組合長>
「近年の資源悪化に対応するバランスをとりながら、今回のルールの設定になったわけです」

浜名漁協は8日、9月から一般向けのアサリ捕獲のルールを約20年ぶりに変更すると発表しました。

<山口駿平記者>
「浜名湖です。現在のルールではアサリを採っていい量は1人1日2kg以下までとなっています」

今回、浜名漁協が発表した主なルールの変更点は、1日あたりの1人の捕獲量を1kg以下とすること、捕獲期間を3月1日から8月31日に限定することです。

浜名湖で一般向けのアサリ捕獲に禁止期間が設けられるのは初めてです。

<浜名漁業協同組合 渥美敏組合長>
「一般の方の採捕をある範囲の中で認めていくことは今後も変わらないんですけど、それはアサリの資源があってこそなので、資源の大切さは理解して頂きたいと思っています」

ルール変更の背景にはアサリ資源の減少です。2008年から2023年までの浜名湖でのアサリの漁獲量です。最も多かった2009年の6000トンと比べ現在は220トンと、約30分の1にまで減少しています。

この原因は外来生物や赤潮などの影響と推定されていて、漁業従事者も9月は浜名湖全域でアサリ漁を禁止する予定です。

資源減少に伴って、観光客も遠ざかっている浜名湖。観光業界は今回の制限に複雑な思いを抱いています。

<舞阪町観光協会 渭原庸雄会長>
「大変残念に思いますが、漁協の皆さんが知恵を絞って色々考えていただいた結果でございますので、仕方なく思っています」

浜名漁協はこの変更されたルールを2024年以降もしばらくは維持していく考えです。